喘息の改善のための自然な治療方法と薬の副作用の関係について

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自律神経を鍛える場が少ない子ども

喘息の発作が出るのは副交感神経が優位になったときと何度もお話しましたが、子どもの頃に交感神経をしっかりと働かせるためには生活習慣が大きく関係しています。近年では生活習慣の変化から自律神経が鍛えられず、小児喘息が増えているともいわれています。

 

産まれた直後は副交感神経が優位に働きやすく、交感神経はまだ割合としては少なめです。それを泣いたり遊んだりする日常を通し、次第に交感神経と副交感神経のスイッチ切り替えができるように変わっていきます。このようにして喘息にならない体質が作られるべきなのですが、現代は自律神経が乱れる生活習慣が子ども達の間にも増えており、なかなか改善できないのが現状となっています。

 

暑さや寒さにきちんと触れる

自律神経を鍛えるためには夏は暑い、冬は寒いという季節の変化に触れることが重要です。今はどこの家庭でも夏はエアコンがあって快適な温度と湿度設定に保たれていますし、冬は冬で今度は暖房器具により温かい環境が作られています。

 

このままだと子どもの頃に自律神経がしっかりと刺激されることなく育ち、大人になっても副交感神経が優位に働きやすく、喘息の発作が起こる人に成長してしまいます。さらに現代の室内環境が快適なだけでなく、子どもの数が少なく1人の子どもにかかりつけになることができるため、親は子どもに必要以上に着せたり脱がせたりと過保護になってしまいます。

 

色々な世代を通し夕方までしっかり外遊びをする

昔の子どもといえば、親も1人の子どもにかかりつけになることはできませんでした。子どもがたくさん居ましたから、小さな子どもの面倒を親がみなければならず、上の兄弟達はそれぞれが協力し合い遊んでいました。この環境を通し体や心が成長することができていました。

 

今の親世代でも兄弟は少ないのですが外遊びをしっかりとし、兄弟で外に遊びに行く経験も持っているはずです。しかし、大人になって自律神経が乱れる生活習慣やストレスなどの影響により、子どもの頃に培った自律神経が乱れている人も増えているようです。そのため大人の喘息も増加傾向にあり、子どもの頃にはなんとも無かったのに、大人になり始めて喘息にかかる人も出て来ています。

 

子どもの頃に自律神経を鍛える

・ できるだけ外で遊ばせる
・ 世代を超えて色々な子どもと遊び心を育てる
・ 親とばかり遊ばない
・ 英才教育より体を使った教育が必要
・ 親は寒さに敏感になり過ぎない

子どもの頃にできるだけ自律神経を鍛えるためには、昔の子どものように朝〜夕方までしっかりと遊ぶことが重要です。さらにその時には寒さや暑さに直面する機会もあると思いますが、それを親に言われて対処するのではなく自分で考えて衣類を調節するくらいがちょうど良い心の鍛錬に繋がります。

 

遊ぶ場合は親とばかり遊んでいるとついつい甘えが出てしまうものです。親も子どもが少なく手をかけて上げられるため、ちょっと汗をかいたくらいで衣類を脱がせたり、寒くなってきたからといって衣類を着せてしまうことになります。子どもの頃に自律神経を鍛えるためには刺激が必要となるため、親があまり手をかけすぎて良い環境におきすぎると自立神経が刺激されることはありません。

 

特に寒さには適度に触れさせたほうが、自律神経の交感神経が上手く働きやすくなり、喘息の発作が起こる副交感神経が働かない環境が作られていきます。寒いと風邪をひくのではなく、人の体にはもともと恒常性があり体温を一定に保とうとする働きがあるため、多少の気温差程度では風邪をひくことはありません。

 

かえって、いつも同じ温度と湿度の中で生活しているほうが、副交感神経が働いて喘息の発作が出やすくなってしまうのです。

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